いつもお世話になっております(´・ω・`)web担当の荻久保です。
今回は、前回の「孔雀石(くじゃくいし)・Malachite(マラカイト)」と
とても近い関係にある鉱物「藍銅鉱(らんどうこう)・Azurite(アズライト)」
のご紹介です。
□鉱物情報□
・和名: 藍銅鉱(らんどうこう) ・洋名 Azurite(アズライト)
・化学組成:Cu₃(OH)₂(CO₃)₂ 銅の水酸化炭酸塩
・結晶系:単斜晶系 ・条痕:青
・モース硬度:4 ・比重:3.8
・劈開(へきかい):一方向に完全
・主な産地:モロッコ、アメリカ(アリゾナ州)、オーストラリア など
「藍銅鉱(らんどうこう)/Azurite(アズライト)」は、「孔雀石(くじゃくいし)
/ Malachite(マラカイト)」と同じ銅の二次鉱物で、組成も非常に良く
似ています。ですのでこの「藍銅鉱/Azurite」と「孔雀石/Malachite」は
合わせて産出する事が多くあります。
和名の「藍銅鉱(らんどうこう)」はそのものズバリ命名された名前です。
洋名の「Azurite(アズライト)」は、ペルシア語の「藍色」を由来とする
そうです。
また、「藍銅鉱/Azurite」と「孔雀石/Malachite」が混在している原石を
研磨加工したものは「アズロマラカイト」という名前で流通しています。
「藍銅鉱/Azurite」も「孔雀石/Malachite」と同様で、古くから顔料
として使用されていました。有名な所では、中国は敦煌市にある世界
遺産の仏教遺跡「敦煌石窟(とんこうせっくつ)」で発見された、壁一面
の仏教画に「藍銅鉱/Azurite」を原料とした顔料の「群青(ぐんじょう)」
が使われていた事が分かっています。
日本画でも「岩群青(いわぐんじょう)」の原料として、古くから活用されて
います。いろいろ調べてみて分かったのですが、「岩群青」や「岩緑青」は
経年変化によって、だんだん色が黒ずんでしまうそうです。普段の状態では
安定しているそうなのですが、熱や皮脂などで酸化が進み黒ずんでしまう
そうです。お寺や神社に古くからある様な暗い印象の絵は、実は描かれた
当時は非常に鮮やかな極彩色だった事があるみたいですね(´・ω・`)
今回の締めくくり(´・ω・`)
ここ信州上田もだんだん暖い陽気が続く様になりまして
上田城址公園の梅も咲き始めて参りました。
小生web担当荻久保はここぞとばかり、老兵一眼に
マクロレンズ装着でバシャバシャ撮りまくって参りました(・ω<)
オーナーは、品出しと営業の合間に、お庭のお手入れや
お店のペンキ塗りなどなど、元気に飛び回っております。
春はもう直ぐそこまで来ている感じですね(・ω<)
「メルク*リリ」は今日も元気に営業しておりますので
どうぞ、お店の方へもお出かけ下さい。その際はご予約の
お電話をよろしくお願い致します。
次回のブログは銅の二次鉱物のエレガンス担当?
「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」
をご紹介したいと思います(´・ω・`)でわでわ。
今回の参考文献
□楽しい鉱物図鑑・堀 秀道 著/草思社
□新訂 宝石・近山 晶 著/全国宝石学協会
□宝石の写真図鑑・キャリー・ホール著/日本ヴォーグ社
□Wikipedia/藍銅鉱 http://ja.wikipedia.org/wiki/藍銅鉱
□Wikipedia/莫高窟 http://ja.wikipedia.org/wiki/莫高窟
□Wikipedia/青 http://ja.wikipedia.org/wiki/青
□障壁画彩色層の変質について・江本義理 著
http://www.tobunken.go.jp/~ccr/pdf/12/pdf/01210.pdf