毎度更新が遅くなってしまいすみません(´・ω・`)お世話様ですweb担当の荻久保です。
今回は、「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」のご紹介でございます(・ω<)
□鉱物情報□
・和名: 孔雀石(くじゃくいし)・洋名 Malachite(マラカイト)
・化学組成:Cu₂(OH)₂(CO₃) 含水酸基炭酸銅
・結晶系:単斜晶系 ・条痕:緑
・モース硬度:3.5~4.5 ・比重:4.07~4.10
・劈開(へきかい):完全
・産地:コンゴ民主共和国、ナミビア、アメリカ(アリゾナ州 ユタ州)
メキシコ、ザンビア、オーストラリア、ロシア
「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」は、銅製品が水や熱によって
酸化する事で生成される「錆(さび)」の「緑青(ろくしょう)」に似た成分の
鉱物です。「緑青」は、身近な所では古い十円玉に見られたりします。
この銅の錆「緑青」の出来る工程が、地中にある銅鉱床などに大規模に起こって
出来るのが「孔雀石/Malachite」に成ります。
ちなみに、成因となる元々の鉱物があり、そこから外部の影響を受けて出来る鉱物の
事を「二次鉱物(にじこうぶつ)」と言います。ですので「孔雀石/Malachite」は
「銅の二次鉱物」に成ります。
和名「孔雀石(くじゃくいし)」の由来は、トップの写真の様に、断面によって
「孔雀の羽根」の模様に見えるところから付けられたそうです。
洋名の「Mlacite/マラカイト」は、その緑色がアオイ科の植物「銭葵(ぜにあおい)
Mallow(マロウ)」の葉の色に似ているところから付けられたそうです。
「孔雀石」は古くから活用されていた鉱物で、古代エジプトでは、アイシャドー
などの化粧品として使用されていました。また、顔料として1800年頃まで
ヨーロッパ絵画で使用されていました。
日本でも古くから岩絵の具の「岩緑青(いわろくしょう)」の材料として使用され
ています。当時の面影を残す歌が、万葉集にも残されています。
原文
青丹吉 寧楽乃京師者 咲花乃 薫如 今盛有
読み
あおによし 奈良の都は咲く花の にほふが如く 今盛りなり
万葉集 巻三 大宰少貳 小野老 朝臣 歌 一首
この万葉集の「小野老(おののおゆ)」の歌の最初に出てくる「あおによし」の
「青丹(あおに)」は「孔雀石」を指すと言われる説があります。
□いろいろなカタチの孔雀石□
さて、「孔雀石(くじゃくいし)」といえば「孔雀の羽根」の様なマーブル模様が
代表的ですが実は他にも様々な結晶の形で産出します。
いくつか代表的なものをご紹介しましょう(´・ω・`)
こちらはトップの画像の「孔雀石」の横からの画像に成ります。一番一般的な結晶の
タイプで「仏頭状結晶」と言う形のものに成ります。仏さまの髪型の様なボコボコ
した形だから仏頭状、、、覚えやすい(・ω<)
こちらは結晶が集合体となっている状態の物に成ります。
大きさはどれも1mm以下位でしょうか?ギラギラとした輝きが特徴的です(´・ω・`)
こちらは、針の様に細い結晶が集まっている「針状結晶」の「孔雀石」に成ります。
光に当てながら観察すると、ビロードの様な表情と成ります(*´ω`*)
指で軽く弾くと「カンッ」と乾いた金属音がします。
この針状結晶は、ものによって羽毛のような形になっているものも在ります。
様々な結晶の形によって多彩な表情を見せてくれる「孔雀石」。そういった切り口で
コレクションしてみても面白いかも知れません(´・ω・`)
「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」が産出する銅の二次鉱床は
他にも「藍銅鉱(らんどうこう)/Azurite(アズライト)」や
「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Azurmalachite(アズロマラカイト)」
等が産出します。これらは成分も良く似ており「孔雀石」と同じように
古くから顔料や装身具に活用されて来ました。次回はこちらをご紹介出来たらと
思います。(・ω<)
今回の締めくくり(´・ω・`)
今月はとにかく雪との格闘の月でございました。
「爆ぜろリア充」のバレンタイン直後、降り続いた雪、、雪、、雪
腰まで埋もれようかと言う雪を、とにかく雪かきした日々でした( ゚д゚)
オーナーも同じく、埋もれた車を掘り出し、お店の周りの雪を掘削し
ご近所さんとタッグを組んで道を切り開いた日々でした(´・ω・`)
あれから約二週間、本日はとても暖かい陽気となって大分残った雪の山が
溶けて、いつもの日常の風景に戻りつつ有ります。
メルク*リリのお店の方は、最近原石が人気と成っております。
オーナーもどんどん品出しに精を出しておりますのでどうぞお出かけ下さい
そしてお出かけの際は、ご予約のお電話をよろしくお願い致します。
(´・ω・`)でわでわ
今回の参考文献
□楽しい鉱物図鑑・堀 秀道 著/草思社
□新訂 宝石・近山 晶 著/全国宝石学協会
□コインから知る 金属の話・岡田 勝蔵 著/アグネ研究センター
□Wikipedia/孔雀石 http://ja.wikipedia.org/wiki/孔雀石