緑泥石(りょくでいせき)入り水晶のご紹介

いつもお世話になっております、web担当の
荻久保です(´・ω・`)
日中は梅雨を飛ばした様な暑い日が続いてお
りますが、皆様いかがお過ごしでしょうか(; ・`д・´)
気が付けば入道雲が空高くそびえ若葉色
だった山々は色濃い緑色と成っております。

さて今回ご紹介するのは、ネパールは
ガネッシュ・ヒマール産の
「緑泥石(りょくでいせき)入り水晶」
のご紹介です(`・ω・´)ゞ

「緑泥石(りょくでいせき)入り水晶」
ネパール ガネッシュ・ヒマール産  
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「緑泥石(りょくでいせき)入り水晶」
ネパール ガネッシュ・ヒマール産
個人蔵 
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キラキラと輝く柱面と、深い森の緑の様な
「内包物(ないほうぶつ)/Inclusion(インク
ルージョン)」の「緑泥石(りょくでいせき)/
Chlorite(クロライト)」が特徴的なネパール
はガネッシュ・ヒマール産 の水晶です。

ガネッシュ・ヒマールは、ネパールとチベッ
トの堺にある標高7,000メートル級の山郡で
ヒマラヤ山脈の下方部に位置し、標高世界
第8位の「マナスル(標高8,163メートル)」の
南東に位置します。

「ガネッシュ・ヒマール」は、ヒンドゥー教
の神様の一柱「ガネーシャ」が住まう山とい
う意味なのだそうです(´・ω・`)

「緑泥石(りょくでいせき)入り水晶」
ネパール ガネッシュ・ヒマール産
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「緑泥石(りょくでいせき)入り水晶」
ネパール ガネッシュ・ヒマール産
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□鉱物情報□
ー 水晶  ー
・和名:石英(せきえい)
・洋名:Quartz(クォーツ)
・化学組成:SiO₂ 酸化鉱物 
・結晶系:六方晶系 
・条痕:無色または白色など
・モース硬度:7   ・比重:2.65
・劈開(へきかい):無し
・主な産地:
※水晶を目的として採掘している国
 アメリカ合衆国 アーカンソー州
 ブラジル ミナスジェライス州
    ※世界中で産出される。

「水晶」は、鉱物学名では、「石英(せき
えい)」と呼ばれます。その中で、美しい
結晶のものや無色透明の物を「水晶」と
呼びます。「水晶」の洋名は「Rock Cry
stal(ロック クリスタル)」と呼びます。
古くは「玻璃(はり)」と呼ばれ、仏教の
七宝の一つとして経典に記載されています。


ー緑泥石(りょくでいせき)ー
「緑泥石(りょくでいせき)」は、広い範囲
で分布している※1「粘土鉱物(ねんどこう
ぶつ)」の一種で10種類程あるグループを
総じて「緑泥石(りょくでいせき)/Chlorite
(クロライト)」と呼びます。結晶の形は
「雲母(うんも)」の様に六角板状のもの
や三角柱状の形に成ります。
※1粘土を構成する鉱物の総称
「緑泥石(りょくでいせき)」
ネパール ガネッシュ・ヒマール産
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「緑泥石」の結晶の画像です。薄い板状の
キラキラした緑色の結晶が「緑泥石」に
成ります。

さて、この「緑泥石(りょくでいせき)/Chlorite
(クロライト)」ですが身近な所に潜んで居たり
します(´・ω・`)「メルク*リリ」の在るここ
上田市の古い建築物に使われている石材は
上田駅正面からも見る事の出来る「太郎山
(たろうやま)」から採石された「緑色凝灰岩
(りょくしょくぎょうかいがん)」が使用され
ておりこの「緑色凝灰岩」の中にも「緑泥石」
が含まれています(´・ω・`)

上田城址公園の上田城虎ノ門。
この石垣にも「太郎山」で採石された
「緑泥石」を含む「緑色凝灰岩」が
使用されています。
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上田城址公園の上田城虎ノ門。
大きな大きな「真田石」。こちらも
「緑色凝灰岩」が使用されています。
それにしても、こんな巨大な石をどう
やって運んだんでしょうか(; ・`д・´)
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「緑色凝灰岩」の涼やかな緑色がよく
見て取れる石垣です。
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この他にも、上田市近郊の古い神社仏閣
の石材はほとんど「太郎山」の「緑色凝
灰岩」が使用されています(´・ω・`)

閑話休題(´・ω・`)

さてさて、話がそれてしまいましたが
「ガネッシュ・ヒマール産 」の「緑泥石入り
水晶 」ですが、現在「メルク*リリ」のお店
でも絶賛お取り扱い中でございます(´・ω・`)
価格帯は1,800円〜4,600円程です。一つ一つが
とても個性の在るものばかりですので、是非
一度ご覧頂けたらと思います(´・ω・`)

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フライング気味のギンギンな暑い日が
続いておりますが、「メルク*リリ」
のご予約のお電話もありがたい事に
リンリンと鳴っております(´・ω・`)
ですので、どうぞ、ご予約は早めの時期に
頂けます様よろしくお願い致します。

それでは、また次回もどうぞお楽しみに。
(´・ω・`)でわでわ


今回参考文献

□楽しい鉱物図鑑1 堀 秀道 著/草思社

□上田盆地1600万年をめぐる 甲田三男 著/信濃書籍印刷株式会社

□Wikipedia 石英
hhttp://ja.wikipedia.org/wiki/石英

□Wikipedia  緑泥石
http://ja.wikipedia.org/wiki/緑泥石

□Wikipedia Ganesh Himal
http://en.wikipedia.org/wiki/Ganesh_Himal



珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)

お世話様です(´・ω・`)。Web担当の荻久保です。
新緑がちらほら見えるゴールデンウィーク真っ只中
皆様いかがお過ごしでしょうか(´・ω・`)
さて、今回のブログは、銅の二次鉱物の中でも
比較的、宝飾品として使用される事の多い

「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」

をご紹介です(`・ω・´)。

「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」 
原石 マダガスカル産  
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上記の接写画像です。チョークの様なマットな質感です。
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□鉱物情報□
・和名: 珪孔雀石(けいくじゃくいし)・洋名 Chrysocolla(クリソコラ)
・化学組成:(Cu,Al)₂H₂Si₂O₅(OH)₄・nH₂O 含水銅珪酸塩
・結晶系:単斜晶系   ・条痕:白
・モース硬度:2  ・比重:2.20
・劈開(へきかい):なし
・主な産地:マダガスカル、チリ、ロシア、コンゴ 他
 ※特に銅鉱床のある地域に産出する。



先のブログでご紹介した、「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」
や「藍銅鉱(らんどうこう)/Azurite(アズライト)」と同じ銅を含む鉱床が
風化する事で生成される銅の二次鉱物です。

「孔雀石」や「藍銅鉱」は風化の行程で、酸素や水と反応して
出来る鉱物ですが、「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」
は、風化の行程で、「珪素(けいそ)」や「アルミニウム」と結びついて
出来た鉱物に成ります。この行程により、「珪素と酸素」を中心に
構成する「珪酸塩鉱物(けいさんえんこうぶつ)」の部類に成ります。

「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」
 原石 マダガスカル産  
珪素成分が多く含まれているタイプの原石です。
ガラスの様な質感が特徴的です。
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上記の接写画像です。ガラス質の質感が観察出来ます。
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・名前の由来・

和名の「珪孔雀石(けいくじゃくいし)」の由来は、「孔雀石」と同じ
銅の鉱物ですが成分が「珪酸塩(けいさんえん)」なので、この頭文字
を加えて「珪孔雀石」と言われています。

洋名の「Chrysocolla(クリソコラ)」は古代ギリシャ時代から使われて
いた名称でギリシャ語の「Chrysos/ 金」と「Kolla/ 繋ぐ 接着する」
から由来します。この「Chrysos Kolla」の表現は、紀元前の古代ギリ
シャの哲学者「テオプラトス」が最初に用いたと言われています。
他にも古代ローマの博物学者「ガイウス・プリニウス・セクンドゥス」
の「博物誌」に記されているほか、1556年にドイツの科学者「ゲオル
ギウス・アグリコラ」によって刊行された「デ・レ・メタリカ」にも
記されていますが、鉱物の「Chrysocolla(クリソコラ)」を限定してい
るのではなく、金を精錬する時に使用する物質を総じて「クリソコラ」
と呼んでいた様です。


・宝石としての「珪孔雀石/Chrysocolla」・


「珪孔雀石/Chrysocolla」は特有の模様が非常に美しく
海外では宝石としても人気のある鉱物です。
しかし、モース硬度は2と非常に柔らかく、日常生活で
使用するには不向きです。ですので装身具などに使用さ
れる場合は、樹脂を浸透させ、補強した後に加工されます。
天然の状態で石英が浸透し強度を十分有するものも産出し
こちらは「ジェムシリカ」と呼ばれジュエリーなどに
使用されています。

「ジェムシリカ」を使用したシルバーアクセサリーの画像です。
ルースの在庫が無いので、小生が以前製作したペンダントの画像
でご紹介します(・ω<)真ん中のペンダントに使用しているのが
「ジェムシリカ」タイプの「珪孔雀石/Chrysocolla」に成ります。
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「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Chrysocolla(クリソコラ)」 
磨石タイプ ナミビア産  
樹脂浸透処理後に研磨したものです。
美しい模様が引き立っています(・ω<)
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今回の締めくくり(´・ω・`)



「 クリソコラは地球色 (・8・) 」

いつだったかオーナーが言っていた言葉をカシャコンッと
原石を撮影しながら思い出して居ました。
見れば見るほど、確かに肥沃な緑生い茂る大地を空高くから
見た印象と同じ心持ちに成る色の「クリソコラ」。
銅を起因とするこの様々な色は、計り知れな多種多様な
グラデーションと成って見る者の目を楽しませてくれます。

今回いろいろ調べてみまして、金属にまつわる鉱物は
二千年以上昔から、その時代の最先端の人々によって
丹念に調べられ、学問として修められていた事を、ほ
んの少しですが知ることが出来ました。

手に収まる大きさの石ですが、この石の中の秘密を
取り出そうと、数えきれない人々が膨大な時間を費や
していたと考えて見ると非常に胸が熱くなります(´・ω・`)

鉱物はやっぱりとっても面白いです(・ω<)

さて、ここで お店からのお知らせです。
melc*lilli(メルクリリ)はご予約制の小さな鉱物屋さんです。
それぞれのお客様にきちんと対応させて頂く為に間で準備の時
間を設けさせて頂いております。ですので、ご予約の時間より
早めにご来店頂いても対応出来ない事が在りますので、ご来店
の際は、必ずご予約の時間を目処にあまりお急ぎに成らない様
お越し下さい。オーナーも人間ですので食事は必要です。
またご来店の際はご予約のお電話をよろしくお願い致します。

でわでわ(´・ω・`)


今回参考文献

□楽しい鉱物図鑑1 堀 秀道 著/草思社

□宝石の写真図鑑 キャリー・ホール 著/日本ヴォーグ社

□Wikipedia 珪孔雀石
http://ja.wikipedia.org/wiki/珪孔雀石

□Wikipedia  テオプラトス
http://ja.wikipedia.org/wiki/テオプラストス

□Wikipedia ガイウス・プリニウス・セクンドゥス
http://ja.wikipedia.org/wiki/ガイウス・プリニウス・セクンドゥス

□Wikipedia  ゲオルギウス・アグリコラ
http://en.wikipedia.org/wiki/Georgius_Agricola

□Wikipedia デ・レ・メタリカ
http://en.wikipedia.org/wiki/De_re_metallica


孔雀石

毎度更新が遅くなってしまいすみません(´・ω・`)お世話様ですweb担当の荻久保です。

今回は、「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」のご紹介でございます(・ω<)

□鉱物情報□
・和名: 孔雀石(くじゃくいし)・洋名 Malachite(マラカイト)
・化学組成:Cu₂(OH)₂(CO₃) 含水酸基炭酸銅
・結晶系:単斜晶系   ・条痕:緑
・モース硬度:3.5~4.5  ・比重:4.07~4.10
・劈開(へきかい):完全
・産地:コンゴ民主共和国、ナミビア、アメリカ(アリゾナ州 ユタ州)
メキシコ、ザンビア、オーストラリア、ロシア


「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」は、銅製品が水や熱によって
酸化する事で生成される「錆(さび)」の「緑青(ろくしょう)」に似た成分の
鉱物です。「緑青」は、身近な所では古い十円玉に見られたりします。
この銅の錆「緑青」の出来る工程が、地中にある銅鉱床などに大規模に起こって
出来るのが「孔雀石/Malachite」に成ります。

ちなみに、成因となる元々の鉱物があり、そこから外部の影響を受けて出来る鉱物の
事を「二次鉱物(にじこうぶつ)」と言います。ですので「孔雀石/Malachite」は
「銅の二次鉱物」に成ります。

和名「孔雀石(くじゃくいし)」の由来は、トップの写真の様に、断面によって
「孔雀の羽根」の模様に見えるところから付けられたそうです。
洋名の「Mlacite/マラカイト」は、その緑色がアオイ科の植物「銭葵(ぜにあおい)
Mallow(マロウ)」の葉の色に似ているところから付けられたそうです。

「孔雀石」は古くから活用されていた鉱物で、古代エジプトでは、アイシャドー
などの化粧品として使用されていました。また、顔料として1800年頃まで
ヨーロッパ絵画で使用されていました。
日本でも古くから岩絵の具の「岩緑青(いわろくしょう)」の材料として使用され
ています。当時の面影を残す歌が、万葉集にも残されています。

原文
青丹吉 寧楽乃京師者 咲花乃 薫如 今盛有

読み
あおによし 奈良の都は咲く花の にほふが如く 今盛りなり

万葉集 巻三 大宰少貳 小野老 朝臣 歌 一首

この万葉集の「小野老(おののおゆ)」の歌の最初に出てくる「あおによし」の
「青丹(あおに)」は「孔雀石」を指すと言われる説があります。


□いろいろなカタチの孔雀石□
さて、「孔雀石(くじゃくいし)」といえば「孔雀の羽根」の様なマーブル模様が
代表的ですが実は他にも様々な結晶の形で産出します。
いくつか代表的なものをご紹介しましょう(´・ω・`)

こちらはトップの画像の「孔雀石」の横からの画像に成ります。一番一般的な結晶の
タイプで「仏頭状結晶」と言う形のものに成ります。仏さまの髪型の様なボコボコ
した形だから仏頭状、、、覚えやすい(・ω<)


こちらは結晶が集合体となっている状態の物に成ります。
大きさはどれも1mm以下位でしょうか?ギラギラとした輝きが特徴的です(´・ω・`)


こちらは、針の様に細い結晶が集まっている「針状結晶」の「孔雀石」に成ります。
光に当てながら観察すると、ビロードの様な表情と成ります(*´ω`*)
指で軽く弾くと「カンッ」と乾いた金属音がします。
この針状結晶は、ものによって羽毛のような形になっているものも在ります。


様々な結晶の形によって多彩な表情を見せてくれる「孔雀石」。そういった切り口で
コレクションしてみても面白いかも知れません(´・ω・`)

「孔雀石(くじゃくいし)/Malachite(マラカイト)」が産出する銅の二次鉱床は
他にも「藍銅鉱(らんどうこう)/Azurite(アズライト)」や
「珪孔雀石(けいくじゃくいし)/Azurmalachite(アズロマラカイト)」
等が産出します。これらは成分も良く似ており「孔雀石」と同じように
古くから顔料や装身具に活用されて来ました。次回はこちらをご紹介出来たらと
思います。(・ω<)

今回の締めくくり(´・ω・`)
今月はとにかく雪との格闘の月でございました。
「爆ぜろリア充」のバレンタイン直後、降り続いた雪、、雪、、雪
腰まで埋もれようかと言う雪を、とにかく雪かきした日々でした( ゚д゚)
オーナーも同じく、埋もれた車を掘り出し、お店の周りの雪を掘削し
ご近所さんとタッグを組んで道を切り開いた日々でした(´・ω・`)

あれから約二週間、本日はとても暖かい陽気となって大分残った雪の山が
溶けて、いつもの日常の風景に戻りつつ有ります。
メルク*リリのお店の方は、最近原石が人気と成っております。
オーナーもどんどん品出しに精を出しておりますのでどうぞお出かけ下さい
そしてお出かけの際は、ご予約のお電話をよろしくお願い致します。
(´・ω・`)でわでわ




今回の参考文献
□楽しい鉱物図鑑・堀 秀道 著/草思社
□新訂 宝石・近山 晶 著/全国宝石学協会
□コインから知る 金属の話・岡田 勝蔵 著/アグネ研究センター
□Wikipedia/孔雀石 http://ja.wikipedia.org/wiki/孔雀石

新年あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます(´・ω・`)
本年も、鉱物と化石のお店「melc*lilli(メルク*リリ)」をどうぞよろしくお願い致します。

今年は干支の「馬」にちなみまして、「瑪瑙(めのう)」の画像を載せてみました。 「瑪瑙(めのう)」の和名前の由来は、その外見が「馬の脳」に似ている事から「瑪瑙(めのう)」と 名付けられたそうです。
もう少し何かこう、他に無かったのだろうかと思ってしまう由来のお話です(´・ω・)

洋名は「Agate(アゲート)」と呼ばれています。こちらは、イタリアはシチリア島の川「Acate(アカーテ)川」で採れた事に由来しています。
シチリア島といえばヨーロッパ最大級の火山「エトナ山」が在ります。
エトナ山の火山活動によって、沢山の瑪瑙が生み出されたのかも知れませんね。
*現在この「アカーテ川」は現在「ディリッロ川」という名前に成っています。

ちなみに、長野県北部の「飯綱山」は、5万年前まで活動していた火山で「瑪瑙」が取れる事から「瑪瑙山」とも呼ばれています。

新年が開け、気が付けばもう「鏡開き」を終えて、明日は成人の日と成ります。
近所の公民館では、一足早い成人式が行われていた様で、お着物姿の新成人の方々がちらほら見受けられました。首元のファーが「オーケン石」みたいだなと思ったのはここだけの話です(・ω<)

話がそれてしまいましたが、お店の方は絶賛営業中でございます。ご来店の際は、極力お早めにご予約のお電話をお願い致します。
ブログの方は、大分低速な更新と成っていますが(-_-;)今月はもう一回更新出来るようにしたいと思います。

それでは、オーナー共々、本年もどうぞ、よろしくお願い致します。

和田峠の黒曜石

先日、私の鉱物師匠から和田峠産の「黒曜石(こくようせき)/ Obsidian(オブシディアン)」の研磨のご注文を頂きました。
折角なので、この機会に画像を交えて「黒曜石/ Obsidian」についてまとめてみようと思います(´・ω・`)ノ
「黒曜石(こくようせき)/ Obsidian(オブシディアン)」
黒曜石は、マグマ由来の岩石で、マグマが水中や地表付近などの特殊な条件下で噴出し、急激に冷えて固まった「流紋岩(りゅうもんがん)」(まれにデイサイト)の一種になります。
成分は「二酸化珪素(にさんかけいそ)」SiO₂ が約70%~80%
   「酸化アルミニウム」Al₂O₃ が約10%強
その他「酸化ナトリウム」NaO₂ 
   「酸化カリウム」K₂O
   「酸化鉄」FeO
   「酸化カルシウム」CaO
と微量の水によって構成されています。天然のガラスとも呼ばれます。
モース硬度 (鉱物の硬さを示す基準)は「5」でカッターやナイフでやっと傷が付く硬さです。
割ってみると、とても鋭い割れ方をします。この特徴を利用して、「ナイフ」や「鏃(やじり)」などに古くから世界中で利用されて来ました。
日本では、後期旧石器時代から使われていました。今回の和田峠産の黒曜石も「ナイフ」や「鏃(やじり)」へと大量に加工され、交易品として関東方面や青森県は三内丸山遺跡へも運ばれていたそうです。
外側と内側とでは構造が異なり、内部に結晶が認められるものもあります。
これは、外側が急激に冷え、内側がその分ゆっくり冷えて固まる事で起こります。 また、左の画像の様に層状なっているものも良くみられます。
さて、今回私の師匠から研磨の依頼があった「黒曜石」ですが、普通の「黒曜石」とは少し異なり「方珪石(ほうけいせき)/ Cristobalite(クリストバライト)」と言う「石英の高温結晶」を内包しているものになります。
左画像の灰色で球状のものが「方珪石」になります。それでは早速、研磨してみましょう。
いつも使用している「ダイアモンドパシフィック社」の研磨機「BigFoot」を使って磨いていきます。
ダイアモンドの細かい粒の付いた荒い番手から磨いていきます。徐々に目の細かい番手へ移動しピカピカになるまで磨いていきます。
しっかりとツヤを出して完成です。なかなか味わい深い感じに仕上がりました(´・ω・`)内包されている球状の「方珪石(ほうけいせき)/ Cristobalite(クリストバライト)」がほんの少し気泡をまとっているので、ペンライトで照らしてみるとキラキラ輝きます。また、独特の浮遊感があるので宇宙に漂う惑星の様でもあります。実際に「宇宙入り」なんて言う呼び方もされているみたいです。
今回研磨したものは、運良く3つの「方珪石」が並んでいたので、惑星直列っぽくなりました(・ω<)
今回「黒曜石」について改めて調べてみてその深さに驚きました。中でも製鉄の技術が確立される以前の日本ではとても重要で身近な存在だった事に改めて気が付きました。産地によっても色や特徴が変化する「黒曜石」。またいろいろな切り口でご紹介出来たらと思います。

今回参考にさせて頂きましたhp
黒曜石関連
ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/黒曜石
小田静夫 黒曜石研究の動向 http://ao.jpn.org/kuroshio/kenkyudoko.htm
流紋岩関連
倉敷市立自然史博物館 流紋岩  http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/musnat/geology/rock/igneousrock/rhyolite.html 
遺跡関連
邪馬台国大研究 鷹山遺跡 http://inoues.net/ruins/takayama.html